レンズ構成は、6群9枚構成のうち異常部分分散ガラス3枚を使用する最新の光学系を採用し、アポクロマート設計による色滲みのない自然な発色に加え、開放F値F2というマクロレンズとして大口径でありながらコンパクトなスタイルに仕上げています。ピント調整には、フロントフォーカス方式を採用し、光学系全体を繰り出す方式と比較して伸長を短くすることを可能としながら、遠距離から近接まで安定した画質を確保しています。絞り羽根は、10枚構成で、フォクトレンダーVMマウントやミラーレスマウント用レンズと同様、絞りリングが絞り羽根の開閉に直結した機構を採用しています。総金属製の鏡筒内でレンズ群が繰り出されるマニュアルフォーカスの心地よい感触とともに、絞りの開閉でもメカニズムをダイレクトに操作する手応えを味わえます。最短撮影距離は0.163m(撮影倍率1:2)で、被写体からのワーキングディスタンスはフード装着時で0.06m。近接撮影効果によるピントの浅さに加え、大口径マクロ特有の大きなボケ味を活かした撮影の可能性が拡がります。本レンズはマクロ領域だけでなく、テーブルフォトからポートレイトや風景まで、携帯性の高さと、広い撮影に対応するレンズとして仕上げました。